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ご挨拶

この度、第13回透析運動療法研究会大会長を仰せつかり、2023年2月5日(日)にアクトシティ浜松 コングレスセンターで開催することにいたしました。

 テーマを【健康福寿のための運動療法~フレイル予防をめざして~】といたし、鋭意準備を進めて参ります。

 現在、新規導入透析患者の平均年齢は70歳であり、この20年間で10歳の高齢化が進みました。さらに、尿毒症や併存疾患、慢性炎症、インスリン抵抗性、食事からのエネルギー・たんぱく質の摂取不足、透析排液からの栄養素の喪失などにより、透析患者の半数以上はサルコペニアを合併しています。その他、自宅と透析施設間の送迎、透析中および透析終了後のベッド上安静、コロナ禍で外出を控える、透析施設からの食事提供が中止される、などの社会的な事情も加わり、透析患者の約半数はフレイル状態にあります。

 一方で、十分な食事と適切な透析治療を行いつつ、定期的に運動することにより、透析患者のADLやQOL、さらには入院リスクや生命予後まで改善することが明らかになっています。そのため、2022年度の診療報酬改定を巡る議論では、透析患者の運動療法の評価が取り上げられました。こうした社会的関心が高まるなか、本研究会を通じて運動療法の有用性を確立し、全国の透析施設の皆さまへ透析運動療法を普及させることは、透析患者のフレイルを予防して「健康福寿」を達成するために必須な活動と考えられます。

 1年後の研究会には、対面形式の現地開催ができることを祈念しております。
第13回では、「透析運動療法」について分かりやすく学んでいただけるよう、プログラムを企画しますので、ぜひ、浜松へご参集いただければ幸いです。

 皆様のお越しを心よりお待ちいたしております。

2022年2月

第13回透析運動療法研究会
大会長 加藤明彦
浜松医科大学医学部附属病院 血液浄化療法部 病院教授