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ご挨拶

 第51回日本膵・膵島移植学会学術集会のお世話をさせていただきます、東京女子医科大学糖尿病・代謝内科の馬場園哲也でございます。このような貴重な機会をいただきました、日本膵・膵島移植学会理事長の剣持 敬先生を始め、役員の先生方に心から感謝申し上げます。

 私は、1990年に本学の寺岡 慧先生がわが国で初めて膵腎同時移植を成功された際、糖尿病内科医として移植チームに参加させていただきました。血糖管理に難渋し、低血糖と高血糖を繰り返していた1型糖尿病患者さんが、膵腎同時移植によって透析療法、さらにはインスリン療法からの離脱が可能となったことに感激し、以後膵移植を私のライフワークとして参りました。本学会の前身である膵移植談話会、膵移植研究会、さらには膵・膵島移植研究会から本学会に改組されるまでの50年間、多くの先生方のご尽力によってわが国で膵移植が認知され、実際多くの膵移植が実施され、さらに膵島移植も保険適用となりました。

 一方、いまだ膵移植、膵島移植とも解決すべき課題が少なくありません。今回の学会を膵・膵島移植の新たな半世紀のエントランスととらえ、糖尿病内科医と移植外科医、さらにはメディカルスタッフや製薬メーカーの英知を結集して、移植成績の向上に繋がることを祈念しております。

 私の所属施設の所在地からは本来東京での開催とすべきですが、会場費の高騰などの理由で地方開催とさせていただきました。会場は、2023年5月のG7サミットでウクライナのゼレンスキー大統領が会見を行った広島国際会議場です。多くの皆様のご参加と活発な議論をお願い申し上げます。

第51回日本膵・膵島移植学会学術集会
会長 馬場園 哲也

東京女子医科大学 内科学講座
糖尿病・代謝内科学分野 教授・基幹分野長