大会長挨拶

第56回日本腎臓学会東部学術大会
大会長 旭 浩一
岩手医科大学医学部内科学講座腎・高血圧内科分野 教授
2026年10月17日(土)・18日(日)の2日間にわたり、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「遍く輝け、臨床腎臓病学の光 〜つながる灯の地平〜」をテーマとして、第56回日本腎臓学会東部学術大会を開催させていただきます。
近年、世界の腎臓病学、とりわけ腎臓病に対する薬物療法の進歩と展開は目覚ましく、治療選択肢の拡大とともに、臨床腎臓病学はまさに新たな局面を迎えつつあります。私たちが手にした学術的成果を力として、医療者のみならず、患者・地域・行政など多様なステークホルダーが連携して社会的な仕組みを整え、腎臓病の克服を目指す潮流もまた、大きな広がりを見せています。
テーマに込めた「光」は、知の探求によってもたらされる成果と恩恵であり、現場で生まれる実践の手応えであり、さらには誰かの暮らしを照らす希望でもあります。その一つひとつの光が診療現場で明るく灯り、やがて灯から灯へと受け継がれ、地域を越えてつながりながら、臨床腎臓病学の光が遍く届く未来を思い描いております。
こうしたテーマのもと、特別セッションでは、最先端の診断・治療技術やガイドラインに関する最新の知見から、患者中心の医療、多職種・地域連携、さらにはAIやデジタル技術が拓く新たな可能性まで、サイエンス、アート、テクノロジーの視点を取り入れながら、これからの腎臓病診療を幅広く考える多彩な企画を準備しました。大会長企画では、会員の悲願の一つであった一般健康診断における血清クレアチニンの法定項目化に向けた社会的な動きを踏まえ、私たち腎臓専門医が果たすべき役割をともに考える機会としたいと思います。
また、一般演題には症例報告を中心に500題を大きく超える演題をご登録いただきました。一題一題に貴重な発見、実践、そして教訓が含まれていることから、より多くの演題を口演発表として採択させていただきました。会場においてこれまで以上に闊達で充実した議論が交わされることを期待しております。
ここに改めまして企画・編成にご尽力いただきましたプログラム委員の先生方、演題審査にあたられました査読委員の先生方および学会事務局・関係各位に篤く御礼申し上げます。
本大会が、日本腎臓学会の目指すサイエンスの高みを支える裾野をさらに広げ、そこで生まれた一つひとつの光が診療現場から地域へ、地域から社会へとつながり、やがてより多くの人々の未来を明るく照らすものとなることを願ってやみません。多くの皆様の積極的なご参加を、心よりお待ち申し上げております。
2026年8月
