第15回腎臓病薬物療法学会学術集会・総会2021

大会長挨拶

大会長

第15回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会2021
大会長 竹内 裕紀
(東京医科大学病院薬剤部 薬剤部長)

第15回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会2021は2021年11月6日(土)、7日(日)にパシフィコ横浜において開催させていただきます。

本学術集会・総会は15回目を迎えますが、このパシフィコ横浜で過去には第4回(大会長 原田清子先生:東京腎と薬剤研究会)と第10回(大会長 牧野 以佐子先生:神奈川腎と薬剤研究会)の 学術集会がいずれもお世話になっている両先生が開催され、今回で3回目の開催となります。第10回大会での実行委員長の経験を活かし、よりよい大会にしていきたいと思っております。

当学会の使命は腎疾患患者の薬物療法に関する幅広い教育・研究を行うことによって、医療に貢献することにあり、①高齢や腎疾患が原因で腎機能が低下した患者への過量投与による中毒性副作用の防止、②薬剤性腎障害の防止、③糖尿病腎臓病(DKD)、高血圧症、免疫学腎疾患などの原疾患への薬物療法によるCKDの発症・進展予防、心血管合併症の予防、④透析患者の合併症に対する最適な薬物治療の提供、⑤TDMを駆使した腎移植後の適正な免疫抑制療法などを目標に研究・教育活動を推進しており、今年の大会も広く、深く、これらを追及していきたいと思います。

本大会のテーマは「腎を生かす薬物療法を考える」とさせて頂きました。「生かす」は①命を保たせる、②効果的に使う、活用するという意味がありますので、①腎を保つ(生かす)という意味と②腎や代替療法を効果的に使う、活用するという両方の意味も込めてテーマとさせて頂きました。そのテーマにふさわしい内容を当学会副理事長で実行委員長の昭和大学の川添和義先生はじめ東京腎と薬剤研究会の委員と企画中です。東京医科大学の先生方の腎と栄養、感染性腎炎、腎移植のご講演、エキスパートによる討論のみのセッション、アクティブリアクションを用いたシンポジウムや講演なども考えております。好評の平田塾も今年も企画しておりますし、本大会ではオール関東での取り組みをシンポジウムで実現したいと思っております。近年では本学会の学術集会は毎年1300〜1600名程度の参加者があり、昨年の徳島大会もコロナ禍におけるWEB開催でしたが1600名以上の参加がありました。オリンピックの開催もどうなるかわからない状況ですが、本学術集会を迎える11月でさえも、いまだコロナ禍がどうなるか先が読めない状況であります。開催形式はできれば現地開催を考えておりますが、WEB併用のハイブリット方式、状況によってはWEB開催など、状況を見ながら柔軟に最良の方法を模索して行きたいと思います。コロナ禍のきびしい状況でございますが、患者のために学術的な見識を深め、貢献していくことは変わりませんので、ぜひ今年の大会のご参加を心よりお待ちしております。