第45回日本妊娠高血圧学会学術集会 第45回日本妊娠高血圧学会学術集会

会長挨拶

会長: 鈴木 祐介

第45回日本妊娠高血圧学会学術集会
会長  鈴木 祐介
(順天堂大学大学院医学研究科 腎臓内科学 教授)

このたび「第45回日本妊娠高血圧学会学術集会」大会長を拝命し、来る2025年10月18日(土)、19日(日)にコングレスクエア日本橋にて開催させていただく運びとなりました。本学会の市原淳弘理事長が、第47回日本高血圧学会総会(2025年10月17日(金)~19日(日) 会場:日本橋兜町カブトワン)を大会長として開催されることもあり、第3回「妊娠高血圧ヘルスケアプロバイダー認定講習会」とあわせ、「日本橋高血圧フェア」として同時期に開催することといたしました。

妊娠高血圧学会は1980年に「妊娠中毒症研究会」として設立され、2005年には現在の「妊娠高血圧学会」の名称となり、あしかけ45年継続している歴史ある学会になります。妊娠高血圧症候群(HDP)は、母児両者の予後に深く関わる重要な病態です。本学会は本病態に関わる診断、予防、治療に関する臨床および基礎研究を推進し、診療ガイドライン作成などHDP診療にも多大な貢献をしてきました。近年、本疾患の病因・病態が解明されつつある一方で、高齢出産の増加、プレコンセプション・インターコンセプションケアによるリスク予防・管理、特に基礎疾患を有する場合のさらなるリスク低減の重要性の認知、さらにHDP既往者の予後の問題などから、産婦人科医と内科医がHDPに対しこれまで以上に協働して取り組むべき時代を迎えています。また医師のみならず、看護師・薬剤師・栄養士・助産師・臨床工学技士など多職種連携の重要性もより一層増しています。そこで、本会では「母子の健康と未来のための集学的治療の実現へ」をテーマに掲げ、最新の情報を共有し、このMultidisciplinary Teamの明日からの日常臨床に直結できる学びの場にしたいと考えています。HDP患者の産前/産後のシームレスなケアを産科、内科の立場で議論するシンポジウムや、HDPに関連する母子連関を臨床と基礎の視点から掘り下げるプログラムも企画しています。学会企画シンポジウムでは、HDPの定義・分類の改定に関して議論も予定しています。

HDP診療の新たな局面をむかえ、妊娠高血圧学会および会員にとって新時代への変化を実感できる会になることを期待しています。多くの皆様が、東京日本橋の地に足を運び、ご参加していただけることを心よりお待ち申し上げております。